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俺だけの箱根駅伝 プロローグ [自転車(Panaクロモリ)]

「序章」
9月30日

・雨さえ降らなければサイクリング日和と思った。
・昼間の気温も最高で25℃くらい
・来週は3連休なので今週は比較的外出客が少なそう

 実は会社の同僚O氏と「ある目的」で埼玉県吉川までサイクリングする予定だったがO氏に週末の仕事が入ったため延期になった。
そこで前々からあたためていた「俺だけの箱根駅伝」を実行することにした。
とは言え本当に大手町読売新聞社前からスタートすると日帰りできないので私が好きな5区&6区の小田原~芦ノ湖を走ることにした。
この区間、言わずと知れた山登りと山下り。
平地での力関係がそのまま持ち込めず、時としてスペシャリストを生み出す区間として知られる。
この2年は順天堂大の今井正人選手が驚異的な区間新を連続して打ちたて最優秀選手賞(金栗四三杯)を連続受賞、間違えなく箱根史に残る選手となった。

「小田原~湯本」
 東京駅まで自転車でアプローチして小田原まで東海道線に乗る。
ここのところ病み付きになっている週末料金のグリーン車。
あっという間に熟睡し、気がつくと国府津。
小田原駅前で自転車を組み立て、今年から変更になった小田原中継所(メガネスーパー本社前)へ。
週末の早朝でメガネスーパー本社は閉まっていて、こんなところで写真を撮っているのがあやしげにも思える。

 

このような場所。
主催者も5区を重視する考えらしく従来より5区は距離が伸びた。
http://www.ntv.co.jp/hakone82/09_course/01_course/05.html

更に国道1号を走り箱根を目指すことにした。
 前夜、スプロケット(後段ギア)の選定を最後まで迷った。
ここ最近、脚力がついて従来より重いギアで走ることができている。
ギア比で言うと従来は前÷後が2.4程度だったのが最近は2.7~2.8くらいで走っている。
8月に碓氷峠を登ったときは13-26Tで何とか上りきったという感じ。これで箱根も上るか。
ただ、峠用にMTB用のスプロケを改造して作った13-30Tもある。
迷ったのだが、13-30Tを登りで使ったことが無かったため今回試してみることにした。
結果的にこれが「大正解」だった。
市街地を抜けると去年までの中継所、かまぼこの鈴廣前を通過。
今は店舗建て直し中で向かい側の仮店舗で営業している。
このあたりからペダルに重さを感じ始めた。
「もう、上り始めている」
平地なら30km/h出せるはずなのに25km/hもキープできていない。
箱根湯本駅を越えるといよいよ山道が始まる。みるみるギアとスピードが落ちる。
しかし回転数はキープできているため15km/hくらいのペースで快調に上り始めた。

「天下の剣」
 湯本から本格的な山道だ。
塔ノ沢を越え、大平台に差し掛かったあたりから一段と急になった。
ギアは否応無く最も軽くなるがそれでも10km/hをキープするのがやっと、いや正確に言うと10km/hを下回るペダリングはかえって苦しいのである。
映画新幹線大爆発ではないがここを最低ラインに頑張らないといけない。
そんな中、MTBを追い抜かす。タイヤも太いし車体も重いのだがフロントギアが3枚あるのでこっちより軽いギアをくるくる回しながらの走り。
時間はかかるが瞬間的には楽そうである。
じゃあ、お前も3枚ギアにしろと言われそうだが、悲しいかなそこはロード乗りの見栄で「2枚のほうが見た目にスマート」という呪縛に縛られている(苦笑)
 なんとか大平台の坂をクリアし、宮の下交差点付近で一旦坂はなだらかになるが、交差点通過後またしても急な登り。
たまらずこれまで封印していたダンシング(立ちこぎ)を始める始末。
後で考えてもここが一番急な登りだった。息も上がって足もだるくなり小涌谷駅前の踏切を越えたところでたまらず休憩。
 再び、息を整えのぼりに挑む。しかしここまで上るのに足が受けたダメージは本人の予想以上で20分くらいで足が痙攣し始め意識が遠のく場面がありあわてて2度目の休憩。
宮の下より坂はきつくないのに足がついて行っていない。
もし、碓氷峠と同じスプロケで来てしまったらどうなったことやらと思う。
気を取り直して地図を開くともう間もなく急な登りは終わりそう。
「この登りはいつか必ず終わるんだ」と自分に言い聞かせながら登りを喘ぎ続けてやっとそれは終焉を迎えた。

 

 1号線最高地点、あまりに嬉しくなり写真を撮ってしまった。
ここからは一気に下る、間もなく芦ノ湖が視界に入る。
初めて芦ノ湖へ来た、坂をおりきると元箱根交差点。ここを左折してゴール地点を目指す。
湖岸を走ると駅伝中継でおなじみの大鳥居通過、

しばらくするとゴール前の交差点。
ここに駅伝ミュージアムがあった。
その年の参加校ののぼりがたっている。

「ゴ~~~~~ル」
 南米サッカー中継みたいになったが到着。ゴール地点には標識が立っている。


わずか2時間の道のりだがえらく長く感じた。ここを走る駅伝選手の凄まじさを感じた瞬間でもあった。

「芦ノ湖畔でのひとコマ」
 初めての芦ノ湖畔を散策、海賊船みたいな遊覧船。関東の人にはおなじみなのだろうが私は初めて見る光景だった。


たまたま台湾人ツアー客にシャッターを頼まれ中国語で返事をすると「お前は何処から来たんだ」、とか「この自転車は台湾製か」などなど質問攻め。
東京から来たというと途中まで輪行したことを説明する前に「一緒に記念写真だと」言われ大勢に人と写真を撮った。
「お前のカメラでも写してあげる」と言われ何枚か撮られた。
陽気な連中だった。

「復路」
 元箱根交差点からは2kmの登り、前半で疲れ切った脚には意外とこたえる。
何とか上りきると今度は下り。
考えてみると碓氷峠と同じ距離で1.5倍登っているのだから急なのは当たり前。
ペダルをこがなくてもスピードは40km/hに達する。
今まで意識したことは無かったがたしかにブレーキの効きは悪くない。
シ○ノ製コンポーネントを選ぶ理由にブレーキング性能を挙げる人がいるのも納得した。
私のは11年前の105。それでも十分である。
宮ノ下の下りはホント、しょぼいジェットコースターみたいだ。
路面も荒れがちなのでそういうところは30km/hくらいで流していた。
大平台まで下りてくると横からお揃いのチームウエアの3人が追い越して行った。
この下りでペダリングしている!
自分のスピードメーターを見ると42km/h。
一体、どれだけスピード出しているんだ?

「箱根湯本、弥坂湯」
 湯本まで駅伝コースをはずれ、温泉で汗を流すことにした。
選んだのは旧東海道沿いにある銭湯「弥坂湯」へ行った。

 なかなか私好み(笑)な店構え。生活協同組合利用施設といううたい文句が旅情を誘う。
で、中はこんな湯船とシャワーは1箇所だけ。「ゆずりあって使いましょう」の表示。


でもお客はいなくて貸し切り状態。
ぬるいわりに温まるお湯で非常に快適。
風呂上りに番台のおばちゃんに聞くとここは55年の歴史のあるお風呂であること、源泉掛け流しであること、暖簾は開業時のものだけど歳月の経過で短くなってしまったことなどなど楽しいエピソードを聞かせてもらいました。
湯本に来たらまた立ち寄りたいお湯だった。

「疾走」
 湯本から小田原へと緩やかな下り坂。
路面も荒れてなくペースも上がる。ついにトップギアへ、しかしペダルの回転数は落ちていない。
スピードを見ると47.2km/hの表示!
下り坂とは言え11年もののチャリでここまで行くとは。しかも脚力があればまだまだいける感じ。
いやいや自転車ってこんなにスピード出るんだと改めて感心。
ただただ軽いギア比を求めようとしていた自分にも反省。

「番外編 鈴廣でかまぼこ作り」
 40km/h台の疾走もここまで。天皇家御用達でも知られる蒲鉾の鈴廣に到着。

ここで蒲鉾作りを体験できるとか。
http://www.kamaboko.com/odawarakanko/museum/
かまぼこで博物館建てちゃうんだから大したものです。

 まず、すり身を教えられたとおり板の上に乗せた。

ちょっと不恰好、ボンレスハムみたいなかたち。
こちらは職人さんがいとも簡単に作り上げたもの。


 後で聞くとこれができるには20年はかかるらしく、素人が簡単に作れるものじゃないそうです。
次にちくわ作りに挑戦。

その場で焼いてもらった。
こしの効いたちくわでなかなかうまかった(^^)

 蒲鉾を蒸している間に向かいで鈴廣が経営する箱根地ビールでビール味のアイスを食した。
に、苦い! ビール味と言うよりホップ味
お口直しになるのやら??
 帰宅後に蒲鉾を撮影。こんな特製の?板に載っている。
1日の激闘を思い出し、おいしく頂いた。


「サロ213」
 小田原から東海道線グリーン車に乗った、JRになってから作られた2階建車両である。
オリジナルの1階建てグリーン車は設計が古いため、足元がヒーターに占拠され足が伸ばせない。
2階建てはどうかと見てみると、多少足を伸ばせるようにヒーターの板を加工してあった。


足元がすっきりとしたシートになるのは特急を含めて217系以降の車両と言うことになる。
などと思っているうちに熟睡、気がついたら品川の手前だった。
小田原の会社が作っている冷凍みかんを買い忘れたのが心残り。

壁のような箱根の坂だった。


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コメント 8

takasan

わーぉ。いいですね~~~
かまぼこと竹輪作り、、私もやりたいです!!
出来立てはおいしそう~~
by takasan (2006-10-02 21:49) 

teruteru

takasan様
 コメントありがとうございます。
鈴廣は電車でのアクセスもよいので穴場的なスポットですね。
いい思い出になりますよ。
 湯本の銭湯もおすすめです。観光ガイドにはまずお目にかからないので近所の人しか利用してません。
しかし源泉100%掛け流しの湯は大変暖まります。
by teruteru (2006-10-02 23:58) 

kan

お取り寄せ冷凍みかんがうちの冷凍庫にあります。
by kan (2006-10-18 19:54) 

teruteru

kan様
 コメントありがとうございます。
冷凍みかんは散髪に行くときの楽しみにしたいと思います。
一周年おめでとうございます!
by teruteru (2006-10-22 16:19) 

モグラ

ぼくも先週箱根駅伝のコースは走ってみたく原宿←→箱根湯本をやってしまいました。天下の険は天候不良でアタック出来ずかなり不完全燃焼で終わりました。読んでると、再戦したくでしょうがないです。
羨ましいです。
by モグラ (2007-05-25 02:13) 

teruteru

モグラさま
 コメントありがとうございます。
>再戦したくでしょうがないです。
実は私も狙ってます、大手町読売新聞社~芦ノ湖フル制覇(笑)
各中継所での写真撮影は欠かせないですね。
あ、たすきもひつようですね。(^^;
by teruteru (2007-05-25 04:47) 

モグラ

往復200キロくらいですね。
原宿←→箱根湯本は問題なかったですが、5区を走ったら。。。。

出身地対抗でやってみたいですね(笑
by モグラ (2007-05-25 23:06) 

teruteru

モグラ様
 出身地対抗ですか。ケニアが圧勝ですね(笑)
by teruteru (2007-05-30 23:44) 

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