スーパーひたち、上野、御徒町 [鉄ネタ]
いわきでの仕事を終えて東京へ向かいました。
いわきから上野へは特急スーパーひたちに乗りました。車両は最新型E657系です。
リンク先のJRのHPには「‥そこで車種を統一し、更なるサービス向上を‥」と書かれてますが、JR東日本の特急で新車の製作費分まで黒字を出せる列車はひたちとあずさと成田エクスプレスだけでしょう。どちらも新幹線と重ならず、東京と往来するビジネス需要があるからです。
新聞報道ではフレッシュひたちに使われたE653系はいなほへ転用されるようですが、このようにひたち、あずさ、NEXで製作費分を稼いでから地方の特急に転用するのが今後のJR東日本の車両計画のように思えます。
早速、車両を眺めてみましょう。
まず、車体断面です。
すそ絞りが従来の車両より大きいです。推測ですが、通勤電車や地下鉄の幅2800mm用の台枠を使い、コストダウンを図っているのかもしれません。
意図は理解できますが、特急なんだから個性を主張してほしいなと思います。
先頭の形状は十分自己主張してますが。
座席です。
シートピッチ(座席の前後間隔)を変えずに背もたれを薄くすることで、実質的な広さを拡大しています。
シートの掛け心地ですが、背もたれの面そのものがたわむ構造のため、クッションの薄さを十分カバーしており、問題はなさそうです。
ありがたいのは全席にコンセントが装備されていることと、車内にWi-Fi環境があることです。
最も収益性の高いビジネス需要において鉄道がバスやマイカーに対する差別化の一つとして移動中に仕事ができることを掲げるべきだと思います。
出張の報告やフォロー、留守中のメールの対応などを移動中に済ませ、翌日からは次の仕事に専念できることは大きなメリットだと思います。
荷棚です。
もはや「網棚」とは別物でエアコンダクトも兼用してます。
冷房用途ではダクトより上は大して冷えなくても良いという考え方なのでしょう。
このE657系、グリーン車が4列であること以外非常に良くできています。
今のところ10両編成だけで従来のような4両の増結編成は作られてません。
あってもいいように思えますが、いかがなものでしょう。
いわき駅の行先案内です。
琺瑯(ほうろう)製でかなりの年代物。もしや平駅だった時代からのシロモノでしょうか。
このE657系登場で、定期列車の運用を外れる651系はどうなるのでしょう。
現行車両の古い順であれば高崎線特急の185系置き換えになるのですが、一部車両を踊り子号と共通運用しており、どうなるかはっきりしてません。
651系スーパーひたちデビュー時のパンフレットです。
キャッチコピーは「タキシードボディ」でした。流線型の先頭に在来線初の130km/h運転を行いました。
湯本駅が最寄のスパリゾートハワイアンズはかつて常磐ハワイアンセンターと呼ばれてました。
手持ちの73年の北海道内時刻表にツアーの案内が掲載されてます。
「快適な特急」とは特急みちのくであり、車両はボックスシートの583系です。
時代を感じます。時刻表の関連ページを見てみます。
当たり前ですが青函連絡船が健在。本州側の特急のほとんどに食堂車が連結されてます。
電車は上野駅到着です。
向かいのホームには185系が止まってました。時間から察するに草津2号として上野に到着した車両です。
サイドビューも特急と言うより急行電車。しかし、手入れはしっかりしてますね。
最新のE657系とツーショット。
数年で上野駅で見られなくなる211系です。
上野を出て、御徒町です。縦貫線工事中でした。
宇都宮、高崎線の列車や常磐線特急が乗り入れるようです。願わくば日光やカシオペアも乗り入れてもらいたいですが、カシオペアは回送の制約上難しいでしょう。
カシオペアと北斗星は上野の隣にある尾久の車両基地まで機関車を付け替えずにバックで回送してます。
東京乗り入れであれば、品川まで運転して、機関車を反対側に付け替えて回送になります。
そこまでJRがやるでしょうか?
次の目的地は上野松坂屋です。
今や希少なデパート最上階のレストランへ直行。食べたのは「松坂ランチ」!
あたりを見回すと、古きよき時代のデパートの食堂です。
家族でデパートに行くことがレジャーみたいな時代でした。
食事を済ませたので屋上へ向かいます。
屋上遊園です。名前が昭和ですねぇ。足を踏み入れてみます。
自分の幼少期にタイムスリップした気分です!
トーマスは子供の頃にはなかったなぁ。
ぜひこうさこをつれてきたいです!
よく見ると新幹線が走ってます。
もう引退した100系で2階建て車両には「NS」マークの赤いロゴです!
鉄な方にはお分かりかと思いますがこのマーク、NewShinkansenを意味するロゴで国鉄時代に作られた100系新幹線のみに描かれました。ということは、この遊具は86~87年に作られたものでしょう。
新幹線のりばの看板です。
のぞみが東海道を車体傾斜させて山陽を300km/hで走ろうが、グランクラスを連結したはやぶさが300km/hで走ろうが、ここでは新幹線と言えば「ひかり号」なのです。
隣の区画にはステージがあります。
「マツザカ スカイランド」です。アイドルのキャンペーンも行われたのでしょう。
今やアイドルの聖地と言えば隣の秋葉原。
このステージが使われる予定すら告知されてません。勿体無いですね。
ステージの向かいは植物売り場。
全然客がいません。大丈夫なのでしょうか?
このスペース、売り込み方しだいで賑わいを取り戻せるように思えます。
時代遅れを超越して、昭和がそのまま残っている空間を特徴としたアミューズメントスペースとして活用できないものでしょうか。
館内へ戻り、階段を下ると手芸コーナーに年代物のミシンが。
足踏み式蛇の目ミシンです。何十年前のものでしょう。
エレベーターです。
以前はドアが柵だったと記憶してます。
内部もゴージャスです。
すでに産業遺産級です。
御徒町を出発して次の目的地に向かいました。
~続く~
teruteru さん
訪問&nice!有り難う御座いました。
by ミスター仙台 (2012-10-09 10:46)
スーパーひたちは、なかなか乗る機会が無いまま、代替りしてしまったのですね。
これは「スパーひたちに乗ってハワイアンに行こう!」計画を進めなくては!。
確かに移動の時にPCが使えるのは、ビジネスでなくとも便利ですね。
僕ならさしずめ、イベントの往復でブログをアップしていると思います。
流石に600km運転して帰宅してからは、疲れてPCも起動できませんし。
デパートの食堂や屋上は懐かしいですね。
仰る通り、変に近代化しようなどと考えないで、徹底的に「昭和」の雰囲気を演出してほしいです。
ステージも「懐かしのアイドルショー」とか、往年の「特撮ショー」なんかに特化してくれると「わざわざ行く理由」が出来ると思います。
by soraneko (2012-10-10 18:35)
ミスター仙台さん
これからも訪問して下さいね!
by teruteru (2012-10-12 21:02)
soranekoさん
車移動は一見便利なように見えますが、移動中は何もできないのがデメリットと考えてます。
片道数時間の移動であれば移動中に仕事ができるメリットは大きいと思います。
上野松坂屋屋上は昭和をコンセプトにしたテーマパーク化ができると思い増す。オープニングイベントは80年代アイドル大集合ですね(笑)
by teruteru (2012-10-12 21:08)
こんにちは。
草津2号は実家から通勤するさいに乗ることあります。各駅停車の普通列車のグリーン車より300円安くなるのですよ。
実家へ帰る際に20時上野発の「あかぎ」と同じホームで「ひたち」も入線していますが、席はほぼ埋まっていますね。やはり新幹線が併走していないから需要が高いのですかね。
かつて上野駅広小路口を出ると真ん前に京成百貨店があったのですが、丸井に売却してしまいましたね。
by kanchi (2012-10-12 22:18)
kanchiさん
上野発着の近距離特急が減っている原因は普通列車のグリーン車と思います。新幹線ほど急いだりお金をかけなくていいから、快適に移動したいというニーズは確実に存在するのでしょう。
上野の丸井はもともと京成だったとは知りませんでした。
かつては東京メトロ本社もデパートだったと聞きます。
上野駅は今でもこれだけ乗降客がいるのだからもっと商業施設が充実してもいいのにと思います。
by teruteru (2012-10-12 23:55)
タキシードボディの651系もいよいよ交代が迫っておりますか。今見ても外観は色褪せていないように思いますが、内装は最新車両と比べたら快適性は劣りそうですね。185系も211系そろそろでしょうか…世代交代とはいえ、やはり淋しいですね。
松坂屋の屋上やエレベータがこんなだとは知りませんでした。自分が幼かった頃の情景に重なりとても懐かしいです。上野に行くことがあったら寄ってみようかな。
by とも (2012-11-05 21:41)
ともさん
JR初期の車両も引退が近いようですね。
651系は快適性では最新車両に劣らないと思いますが、コンセントや無線LANの有無は時代を感じます。
引退とはいえ、廃車ではないのでどこかで第二の人生を過ごすはずです。
成田エクスプレス車両が臨時踊り子号として運行されるなど、これから車両運用に動きが見られそうです。
185系などは早めに乗り納めされるといいでしょう。
by teruteru (2012-11-07 00:27)